みなさんこんにちは
プラモデル製作においてつや消し処理は基本的につや消しスプレーを使用した方法が一般的だと思います。
しかしネットで調べてみるとメラミンスポンジを使った方法もあるようです。こちらの方法はプラモデルの表面をメラミンスポンジで擦るだけと簡単で室内でも気兼ねなくできるというメリットがあります。しかし粉塵が細かく換気やマスクの着用を推奨です。
原理はつや消しスプレーと一緒でプラモデルの表面に凹凸を付けて光を乱反射させ光沢を無くすというもの。つまりスプレーでプラモデルの上に凹凸をつけるか、ヤスリでプラモデルの表面を削って凹凸をつけるかの違いになります。
ふと思ったのが、メラミンスポンジでなくてもスポンジヤスリでもできるのではないか?ということ。番手さえわかればスポンジヤスリでも代用可能ではないかと思いました。
ということで検証してみました。
検証方法
100均で黒いプラ板を購入
照明が写るくらいの光沢です
スポンジヤスリは神ヤスセットを準備
使用するヤスリはゴッドハンドの神ヤス#800、#1000、#2000、#4000、#6000、#8000、#10000、メラミンスポンジの8種
スポンジヤスリの厚さのは5mmの物を使用、メラミンスポンジの厚さは20mm
参考としてMr.ホビーのつや消しトップコートも用意
プラ板に枠線を引き検証開始
結果
結果
照明の当たり加減でも違いがありましたがこれが一番比較しやすく撮れました。一番下の段が無加工で艶あり状態で、照明が映り込んでいます。
結論から言うと、メラミンスポンジが一番使い易くそれなりの能力だった、しかし一番はつや消しトップコート、ということ。
ヤスリによるつや消しは表面を均一に凹凸を付けるのが難しく、きれいな乱反射を作ることが出来ず、番手を上げると磨くことになり、かといって番手を下げるとキズまみれの見た目になり扱いがむずかしくなります。
その点メラミンスポンジは線の付くような表面にならずに済むので見たが良く、スポンジ部分も厚いので表面を均一にしやすいというメリットがあり一番使い易かったです。スポンジヤスリは5mmと薄く力加減次第では番手が前後するので扱いには注意を要するというデメリットがありました。
以下 表面アップ
#800 表面アップ
小傷が付いたような見た目
表面はザラザラ
#1000 表面アップ
小傷が付いたような見た目
表面はザラザラ
#2000 表面アップ
小傷が付いたような見た目
表面はザラザラ
#4000 表面アップ
#800、#1000、#2000よりは良いが線が縦横に入っているのがわかる
表面はザラザラ
#6000 表面アップ
#4000までに比べきめ細かくなったがその分つや消し能力は落ちている
表面はザラザラではなくなった
#8000 表面アップ
表面はほぼツルツルで凹凸は感じない
#10000 表面アップ
#8000よりもきめ細やかな表面でツルツル
メラミンスポンジ 表面アップ
#8000くらいのきめ細やかな表面
表面は均一にヤスリ掛けされている
上でもの述べたようにメラミンスポンジが一番使い易いです。
コスト面でも100均で売っている物なのでスポンジヤスリを買うよりも安く手に入るというメリットもあり室内で気軽につや消し処理をするには良い方法だとわかりました。
HGザクⅡをスポンジヤスリで仕上げてみる
メラミンスポンジでの仕上げた作例は多数あると思うのでスポンジヤスリで仕上げたガンプラを作ってみました
使用したガンプラはHGザクⅡ
キットとしては少し古いキットなのですが、新しいHGのキットではKPS素材が使われており箱出し段階でつや消しされたような表面なのでこちらを選びました
スポンジヤスリは合わせ目消しもしたので#600~#4000まで使用
←パチ組 スポンジヤスリ仕上げ→
製作自体は合わせ目けしまでして丸1日かかりました
右のスポンジヤスリで表面を仕上げた方は照明の反射を柔らかくしているのがわかるのではないでしょうか。こちらの方がプラっぽくなくなっています。
スミ入れをする際はヤスリ掛け前にしないとヤスリで付いた傷にまでスミが入ってしまうので注意です
パチ組アップ
プラスチックの光沢が出ている
スポンジヤスリ仕上げアップ
プラスチックの光沢が消えてシックな仕上がりに見えるがアップにすると傷が付いたような見た目が見えてしまう
また本来スミ入れする窪んだ部分にツヤが残る
全体が映るような引きの写真ならば表面の小傷もあまり気にならない
スポンジヤスリで作ってみて気づいたデメリットは、机や手が削りカスまみれになるということ。キットの削りカス除去にブラシやブロワー、途中から集塵機まで使って作っていました。最後に掃除機掛けは必須でした。
前に作った簡易集塵機↓
以上、スポンジヤスリによるつや消し能力の違いを検証してみた、でした